花待ち月





美しい春の宵ドーナツ抱えふと寂しさをこらえて涙
中天にかかる夕べの白い月までの距離が君への距離か
街中にさくらの花が降り積もり君待つ春をまた繰り返す
笑おうとするけどうまく笑えない笑顔をくれた君がいなくて
傷ついた小鳥なら癒してあげたいもしくはもっと傷つけてみたい
綿菓子の匂いがする君の体をぎゅっと抱き寄せ待つ花吹雪
眠り姫は王子に涙を見せたでしょう眠っていたいと泣いたのでしょう
花が咲くのを一緒に見れないのかな君は微笑むだけなのでした
春の陽は出会いと別れ繰り返すぼくらの傷を包みとろかす
この春が過ぎたら今度こそ行こう行くべき場所に君が待つから




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