思春期ヴァレンタイン





どうしよう渡せないよと悩みつつ菓子の材料すでにコンプリ
指先が甘くなるほどお砂糖にまみれて作るハートの形
渡せるか渡せないかは二の次でプロセスを練る時間が大事
遠くから見られただけで嬉しくて近づくなんて忘れ去ってた
渡せたときゃあきゃあ騒ぐ彼女らの横でリボンを噛み締めている
大人への階段だってそんなこと関係ないよ今の気持ちに
焼き菓子をつまんでちぎるおいしいと褒める父には一応お礼
赤いリボンほどいて食べるお砂糖がたっぷりなのにあれれしょっぱい
来年は違う気持ちになるのかな違うお菓子を焼いてるのかな
捨てたはずの赤いリボンがいつまでも心の中に結ばれている




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